貴公らの人間性も限界と見える
深き夜 (高難易度モード) が実装された
本日9月10日(水)23時にフロム・ソフトウェアの公式YouTubeチャンネルにて、高難度の出撃モード「深き夜」を紹介する約4分のトレーラーを公開します。
— FROMSOFTWARE (@fromsoftware_pr) 2025年9月10日
よろしければぜひご覧ください。https://t.co/ihrMSfksKV pic.twitter.com/XSya4NnnxX
2025年9月10日に「深き夜」モードが実装された。この記事を書いている今は9月24日なので、ちょうど14日、二週間が経過したところである。
急に雰囲気悪くなってきたツイッタータイムライン
ナイトレインが発売してから2ヶ月以上が経過している。発売当初からプレイしている人々は練度が上がり、効率を求めるプレイを研究してみたり、あるいは縛りプレイをする人なんかも出てきた。
同時に「◯◯するのがマナーだ」とか「初心者は常夜ボスに来ないでくれ」のような呟きもちょいちょい目にするようになった。ひとびとは初心者の頃の自分を忘れ、クリアできなければ他責とし、魔境だなんだと不満を垂れるのである。嘆かわしい。しかしこの展開はもはや避けられない。いずれそうなることは分かっていたよ俺は。人間なんてそんなもんさ。でも俺は俺で楽しむからいいんだ。なんせこのゲームはクリアできなかったとしても失うものは何もないんだからさ。今日も気軽に出撃さ。
と思っていたのも束の間、そう、深き夜ではクリアに失敗したときに失うものがあるのである。ポイント、あるいはレート (深度) だ。ゲームに勝ち越していくことで徐々にポイントが溜まっていき、一定までポイントが貯まると深度がひとつ深くなる。最も深くて深度5に達する。
クリアに失敗するといくらかポイントを失うのである。連敗すると、せっかく苦労して深くした深度が浅くなっちゃうこともある。勝ったり負けたりを繰り返してレートがあがったり下がったりするのを「反復横跳び」と呼ぶ人がいるが、まさにそんな感じのことが起こり得る仕組みである。
深みを目指すプレイヤーたちは勝ちを渇望するし、負けを恐れる。するとどうなるか。弱いプレイヤーと一緒にやりたくないと言い始める。ちょっとでも勝率の高い鉄板の攻略方法を求める。トレンドとなっている定石ムーブから外れるプレイヤーがいれば愚痴をこぼす。マップが欠損するということならば事前に分析済みのものを画像として用意しておく。このムーブが最強だ、いや違う、いや自由にやらせろ、いやそもそも指示をするな。飛び交う言葉の刃。あんなに平和でキャッキャウフフしていたナイトレイン界隈は、深き夜の実装によって一気にギスギスした空気になり、自分のような素人は気軽にプレイできない雰囲気に飲まれていった (ように自分の目には見えている) (やや誇張表現である可能性があります) 。さながら、俺達のタイムラインも深き夜に沈んでいるかのようである。
レートが落ちることを気にするな…… とは言っても虚しい
ナイトレインはひとりで頑張ればパーティがどんだけ死にまくったとしても一応クリアできるゲームである。そのようにできてはいるが、しかし高難度ともなってくれば、できるだけパーティ全員が健在の状態で戦うほうがクリア率が上がるのもまた事実である。敵が硬いからね。みんなで殴らないと戦闘時間が長引いちゃってしょうがない。
この状況、つまり「うまくプレイできなかったら他人に迷惑をかけてしまう」と認識する人が出てきても不思議ではない状況である。深き夜ではクリア失敗時に失うものができてしまったので、「負けても別に損しないからいいっしょー!」みたく開き直ることもできない。
他人への迷惑を気にする人に対して、ポイントやレートの減少など気にするな、全力で立ち向かえばそれでいいじゃないか、と言いたいところだが、気にするなと言われて実際に気にしないことができるならば、人間の悩みなどこの世からなくなっているはずであるからね。気にしない人は本当に気にしないだろうが、いったん気になってしまった人はもうずっと気になってしまうと思う。気にしない努力は無駄だ。そんなことはできない。気にして生きていけ。
実際、自分も結構他人のポイントを減らしてしまうかもしれないことを気にしていて、深き夜はあんまりプレイしていない……。プレイしないのはもったいないと思うが、しかしひとたびそう思ってしまうとどうしてもコントローラーが重くなってしまうのだ (自分はキーマウプレイヤーであるから、重くなるのはマウスとキーボードである) 。
深き夜は強い敵が出たり、ちょっとおもしろい遺物が出てきたりで面白いモードなので遊びたい気持ちはあるんだが。
気にしないための考え方
負けたらポイントを失うとはいえ、勝ち越していればいずれ上のレートに行くのである。たまたまあなたとのプレイ回でクリアできなかったからと言って、それは他の人にとっては数あるプレイのうちの一試合だけであり、その人が総じて負け越しているのであればそれはあなたのせいではない。上に行けないのは本人の責任である。仮にあなたが連敗していたとしても、別にずっと同じ人とマッチするわけじゃあるまいし、あなたの負けはそこまで他の人に迷惑にはなってないよ。次は勝てる。切り替えて次に行け。そしていつかピンを挿して俺を導いてくれ……。
リブラの呪いである
悪魔により、乱闘が始まる。
仲間と思っていたひとびとが互いに憎しみ合い、戦い (レスバ) を始める。正味、レスバを見ていても誰と戦っているのかもよくわからないこともある。ところで、常夜のリブラは味方の姿を視認できなくする呪いをかけてくるのを思い出した。あとついでにバグで罪人の姿が見えなくなる場合が時々あった。
同胞たちと乱闘が始まり、時々お互いの姿も見えなくなる。このツイッタータイムラインの状況はまさに常夜リブラの呪いの姿にそっくりではないか。そういえば発狂しているっぽい人も時々見かける気がするわ。俺達は現実でもリブラに呪いをかけられているのではないか。リブラ、絶対許せない。
本気の表れではあると思うよ
言葉が強くなったりつい愚痴っちゃったりプッツンしたりしちゃうのは、それだけ本気で取り組んでいるからだろう。それは尊い。ゲームであっても、超真剣に取り組めるものがあるのはすごいことなんだ。高難易度に立ち向かい、ひりひりする中で自分が不甲斐ないプレイをしちゃったり、あるいは信じて期待していた味方がヘマこいたら一言言いたくなる気持ちも分かる。悔しいよな。分かる。
マルチプレイ前提のゲームは人口が命みたいなところがあると思うが、初心者が入りにくい空気になればゲームは先細るしかない。これはどんなゲームでも一緒。ギスギスタイムラインを見るにつけ、いまのナイトレインは初心者が入っていって楽しめる感じは全然しない。深き夜はエンドコンテンツなのだから猛者だけが取り組めばいいという話はありそうだが、ナイトレインってツイッターを検索してそういう空気しか見えてこないなら、新参からしてみたら同じことなんだよな。ゲームを楽しんで SNS でも楽しむ、というのが最近のゲームの楽しみ方なのであるから。
俺はナイトレインというゲームが大好きなので、できるだけ長く生きながらえてほしいと思っている。ソロでも楽しいゲームだけどね。でもできればやっぱりマルチプレイの醍醐味を味わいたいわけじゃん。殺伐タイムラインであることをもはや咎めることはできないと思うが、今後のアプデで何らかもうちょっとね、殺伐タイムラインがマイルドになる何かがくればいいなーと願ってやまない。
それでも俺はナイトレインが好きだよ ///
ナイトレインは本当に神ゲーなのである。深き夜も高難易度としてちゃんと面白いのである (深度4あたりからちょっと難しすぎるらしいが) 。ちゃんとローグライクしており、良い武器が出たらテンションがあがるし、そうでなくてもそれなりに頑張る楽しさがある。好きな武器は巨人の赤髪だし、好きな地変はノクラテオなのである。3人で息を合わせて (あるいは合わせずに) 道中を攻略するのは、なかなか他のゲームでは得られない独自の栄養素を感じる。
それだけにレート制度が微妙に感じてしまう。こんなものがあるから人間はいがみあってしまうのである。ゲームをつまらなくしているのはいつだって人間の側だ。ゲームは悪くない。あ、いや、どうだろう。別にレートがないときからなんとなくいがみあっていたかもしれないが。レートがあろうがなかろうが結局同じか?人間はいがみあう運命なのか。おお、愚かな人間たちよ……。
フロムの死にゲーは何度も何度も繰り返して突破するものであり、深き夜には本来のフロムゲーっぽい難易度を感じなくもない。それだけに死ぬことにリスクがある (他人に迷惑をかけると感じてしまう) デザインなのはちょっと惜しいと感じるのである。もっと死なせてくれ。今日も竜のツリーガードの電撃を食らって死ぬんだよ俺は。